No.002 / 2025.08

こども専用 舌下免疫療法薬箱Ⅱ

つらい服薬を、おもちゃみたいに楽しく。

おしゃべり・クイズ・ごほうびで、小さい子の服薬を楽しくする薬箱。アラームと病院へのLINE通知つき。

  • クリエイティブロボティクスコンテスト2025 クリエイティブ最優秀賞(MVP)
  • 神山まるごと高専賞
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WHYきっかけ

自分も続けている花粉症の治療「舌下免疫療法」は、薬を舌の下で1分待ち、飲んだあと5分間は飲食ができない。小さい子には、この服薬と待ち時間がつらい。

黄色と白の薬箱。正面に緑の十字の留め具

FIG.1

救急箱のかたちをした薬箱

こどもが自分から手に取りたくなるように、明るい黄色と白の箱にした。十字の留め具と取っ手も3Dプリンターで作っている。

ふたを開け、下の引き出しを開けたところ

FIG.2

飲めたら、ごほうび

ふたを開けると、時計表示と「はい」「いいえ」のボタン、スピーカーがある。下の引き出しにはごほうびが入っていて、1週間飲み続けるとロックが外れる。

上から見た操作面。7セグ表示、赤と緑のボタン、スピーカーの穴

FIG.3

ボタンで答えるクイズ

5分間の待ち時間に、薬箱がアレルギーのクイズを出す。こどもは「○ はい」「× いいえ」のボタンで答える。毎日ちがう声で話しかける。

CADで設計した蝶番の画面

FIG.4

蝶番を0.2mm単位で調整

全部で16個のパーツをFusion 360で設計した。ふたの蝶番は、すき間を0.2mm単位で変えながら14回試作した。

TECH POINTS

技術のポイント

POINT 1

治療の手順に、薬箱がつきそう

舌下免疫療法は、薬を舌の下に置いて1分待ち、飲みこんでから5分は飲食ができない。この4つの手順それぞれに、薬箱の役目を割り当てた。

治療の手順薬箱がすること1薬を舌の下に置く音声で飲み方を案内21分間 待つボタンで1分タイマー3薬を飲みこむ音声で声かけ45分間 待つクイズと副作用の質問5分間は飲食禁止。副作用の回答は、病院へLINEで届く。決まった時間に飲んでいないと、アラームが鳴る。1週間続けると、ごほうびの引き出しのロックが外れる。

POINT 2

Arduino 1台で、時計・音声・ロック・LINE

Arduino UNO R4 WiFiに、時計、ボタン、表示、音声、サーボ、LEDをつないだ。microSDに入れた31パターンの音声を、場面ごとに切り替えて再生する。

Arduino UNO R4 WiFi全体の制御RTC DS3231時計・アラームボタンスタート・はい・いいえTM1637時間の表示DFPlayer mini + スピーカー音声 31パターンサーボモーター引き出しのロックLED × 6光の演出LINE Messaging API病院へ通知(WiFi)DFPlayerは3.3V。5Vを分圧回路で下げてつなぐ

01仕組み

  1. INPUT入力

    時計(RTC DS3231)・ボタン

  2. PROCESS演算

    Arduino UNO R4 WiFi

  3. OUTPUT出力

    音声(DFPlayer mini)・サーボ・LED・LINE

02工夫と苦労

  • 14蝶番の試作回数
  • 0.2mm調整の単位
  • 31音声パターン
  • 蝶番を0.2mm単位で調整し、14回試作した
  • DFPlayer miniに5Vをつないで壊してしまった。マニュアルを調べ直し、分圧回路で3.3Vに下げて動かした
  • 同じ音声が2回流れる不具合は、再生のタイミングを遅らせて直した
  • LINE Notifyの終了に合わせて、LINE Messaging APIへ作り替えた

03使った技術

  • Arduino UNO R4 WiFi
  • DFPlayer mini(音声再生)
  • RTC DS3231(時計)
  • サーボモーター
  • TM1637(7セグ表示)
  • 分圧回路
  • 3Dプリンター
  • CAD(Fusion 360)
  • LINE Messaging API

04いまの状態

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