No.006 / 2026.09
見守り歩数計
歩く × LINE × 家族
持って散歩するだけで、家族のLINEに「出発」「帰宅」と、おかえり写真が届く歩数計。
- クリエイティブロボティクスコンテスト2026 文部科学大臣賞
- テーマ部門 金賞
- デジタルイノベーション賞
WHYきっかけ
スマホが苦手な高齢者は、家にこもりがちで運動不足になりやすい。離れて暮らす家族は、元気にしているか気になる。スマホを使わずに、歩くことと見守りを両立できないかと考えた。

FIG.1
歩数計と本体の2つで1組
持ち歩く歩数計と、家に置く本体でできている。歩数計を取り出すと、本体が声で見送り、家族のLINEへ「出発」を知らせる。

FIG.2
ボタンは2つだけ
スマホが苦手な人でも迷わないように、操作は赤と青のボタンだけにした。5000歩あるくと、音声で知らせて、7セグ表示に4けたのパスコードを出す。

FIG.3
帰ってきたら「おかえり写真」
帰ってきて本体の画面にパスコードを入れると、Webカメラが写真を撮り、「歩けました!」のメッセージと一緒に家族のLINEへ送る。

FIG.4
部屋に置いても目立たない箱
ケースは3Dプリンターで作った。ふたを閉じると白い箱になり、天面には模様を入れている。
TECH POINTS
技術のポイントPOINT 1
見守り歩数計の1日
出発から帰宅までの5つの場面で、歩数計と本体が声・画面・LINEを使い分ける。
POINT 2
通信しないのに、同じパスコード
歩数計には通信機能がない。そこで、歩数計と本体が同じ時刻から同じ計算をして、同じ4けたの数字を作る。時計のずれに備えて、本体は前後約1分ぶん、約120個の候補を用意する。
POINT 3
写真をLINEで送るしくみ
撮影の合図は、本体のESP32からBluetoothでArduino UNO Qへ送る。撮った写真はCloudflareに保存し、できたURLをLINEで送る。
01仕組み
- INPUT入力
加速度センサー(MPU6050)
- PROCESS演算
歩数計 XIAO ESP32-S3 / 本体 ESP32・Arduino UNO Q
- OUTPUT出力
7セグ表示・音声 / Webカメラの写真をLINEへ
02工夫と苦労
- 5000目標歩数
- 120照合するパスコード候補
- 15s写真がLINEに届くまで
- 歩数計そのものは通信しない。歩数計と本体が、それぞれ時刻から同じパスコードを計算して照合する
- 本体の数字ボタンの並びは毎回ランダムにした。数字をさがして押すことが脳トレになる
- 歩数が増えすぎる不具合は、ゆれの強さと、次の1歩までの待ち時間を調整して直した
- 長く止まったままだと警告音を鳴らし、外でのトラブルに気づけるようにした
- Arduino UNO Qのアプリをサービスとして登録し、電源を入れるだけで自動で動くようにした
- 時計のずれを吸収するため、前後約1分・120個の候補で照合する
- 写真はCloudflareを経由してLINEへ送り、約15秒で家族に届く
- 大会の前日に、Arduino UNO Qが起動しなくなった。シャットダウンが正しくできていなかった可能性がある。書き込み用のモード(EDL)でも起動できず、OSの書き直しもできなかった
- UNO QはLinuxも動いているので、電源をいきなり抜くことはできない。けれど、shutdownやhaltのコマンドでは止まった直後に再起動してしまい、電源を切るタイミングがわからない。正しい電源の切り方は、いまも調べている
03使った技術
- XIAO ESP32-S3
- ESP32(WROOM)
- Arduino UNO Q
- MPU6050(加速度センサー)
- DFPlayer mini(音声再生)
- TM1637(7セグ表示)
- タッチディスプレイ・Webカメラ
- LINE Messaging API
- Cloudflare
- Bluetooth通信
- Linux(コマンド操作)
- 3Dプリンター
04いまの状態
v2を改良中(2026年10月末目標)発表動画を見る ↗